Impacts of the Digital Ocean on Education

デジタルオーシャン(ビッグデータ)が教育に及ぼす影響

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本書で紹介されている「デジタルオーシャン」は、まもなく私たちのもとにやってきます。「ビッグデータ」が保険、金融、小売価格、プロ・スポーツといった他の産業を、今まさに変革してきているように、教育をも変革していくことになるでしょう。実際に、それが現実のものとなれば、教育者を長い間悩ませてきたジレンマのいくつかを、解決の方向に向かわせることでしょう。そして教室から全教育システムにいたる、すべてのレベルにおいて、エビデンス(根拠となる証拠)をもつ政策を提案するという、長い間切望してきたことが、実現可能となるでしょう。

そのジレンマはよく知られています。最近まで、教育の結果のデータを得るということは、生徒の公式なテストを通じて得る、いうことを意味していました。しかし、このようなテストは、しばし費用、時間がかかり、厄介に感じられるものでした。そのようなデータは定期的に提供されるものの、教育者はその内のいくつかの結果に興味を持つだけであり、すべてに関心を示すことはありませんでした。

今や、デジタルオーシャンへの期待は大きくなり、その潜在的な変革性も高まってきています。教えることと学ぶことの多くがデジタルになると、そのデータは、1年に1回のテストからのみではなく、個々の生徒の幅広い日常の活動からも得ることができるようになります。教員は、生徒ができること、できないこと、学んだことと学んでいないことを見ることできます。そして、どのような一連の授業が、うまく機能し、あるいは機能しないのか、さらに、生徒は将来実行できるか、ということに関してリアルタイムに見ることができます。個々人の学習を、丁寧に見ることが可能となるでしょう。生徒は自分自身で、リアルタイムで結果の評価を得ることができることになります。

もちろん、デジタルオーシャンだけでは、このような肯定的な発展を実際に生じさせることはできません。データ革命に沿った、他の進化が必要となるでしょう。たとえば、学校は、高品質のデジタル教材を持つ必要があり、教員、校長、システム(教育委員会など教育体制)の指導者が、明確な回答を得るために、正しい問いを発する必要があります。また、教育者や指導者は、デジタルの海に溺れるのではなく、そこでコントロールする能力が求められることになるでしょう。

私たちは、本書また本シリーズの他の書物を通じて、21世紀のあらゆる学習者をどのように効果的に支援することができるかという論議を、さらに活性化できることを期待しています。本書は、すべての答えを提供するものではありません。しかし、学習の結果に肯定的な影響を与える、教授、学習、そしてアセスメントの未来に向けて明確なヴィジョンを提供するでしょう。

ピアソン主席教育顧問 Sirマイケル・バーバー(本書のまえがきより抜粋)

Impacts of the Digital Ocean on Education
デジタルオーシャン(ビッグデータ)が教育に及ぼす影響

クリステン・E・ディサーボー
ジョン・T・ベアレンズ
小柳和喜雄 訳

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Impacts of the Digital Ocean on Education
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